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第24回世界史講座のまとめ①(絶対王政と主権国家)

 第24回世界史講座は、8月11日(土)午後2時より「近代主権国家の成立」をテーマとしておこなわれました。受講者は7名でした。
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授業風景
1 絶対王政と主権国家
 17世紀になると封建領主が弱体化し、国王が全国を支配するようになる。国王は官僚機構や常備軍を整えて専制的な支配をおこなったが、このような政治体制が絶対王政である。王の権限は神から与えられたとする王権神授説を根拠として専制支配を正当化した。
 絶対王政は近代的な主権国家の最初の形態で、国王一人が主権を行使した。絶対王政の諸国は、常備軍と官僚機構を維持するために莫大な資金を必要とした。このため王建は直接に工業や貿易の振興をはかる重商主義の経済政策をとった。また、各国は、ヨーロッパの外に、植民地を求めて戦争をくりかえした。
2 スペインの繁栄とオランダの独立
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(東京書籍「新選 世界史B」より)
 スペインはフェリペ2世の時代が全盛期。この時代にスペインは南イタリア・ネーデルラント・アメリカ大陸など広大な領土を支配し、「太陽の沈まぬ国」といわれた。しかし、ネーデルラント独立戦争の制圧に失敗し、1588年にイギリスとの戦争で敗れた。スペインは国内の商工業を発展させず、戦争や宮廷の豪華な生活で財政は破綻し国力は衰退に向かった。
 中世から毛織物産業や貿易で栄えたネーデルラントには、スペインの支配のもとで、商工業が発達した。商工業者にはカルヴァン派が多く、フェリペ2世がカトリックを強制すると独立運動がおこった。現在のベルギーにあたるカトリック教徒の多い南部はスペイン王国にとどまったが、北部7州は1581年に独立を宣言し、ネーデルラント連邦共和国を形成した。(中心となった州の名がホラントでなまってオランダと呼ばれている。)オランダには、強い権力をもつ君主が存在せず、市民は自由な経済活動をおこない、強力な海運業にささえられて、アムステルダムは世界の貿易と金融の中心となった。
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(東京書籍「新選 世界史B」より)
 
by YAMATAKE1949 | 2012-08-13 09:04 | 世界史講座