第46 回世界史講座のまとめ①(アメリカ合衆国の繁栄)
1 アメリカ合衆国の台頭
第一次世界大戦は資本主義世界におけるアメリカの立場を大きく変えた。アメリカは、連合国向けのぼうだいな融資により、債務国から債権国となり、ニューヨークはロンドンとならぶ国際金融の中心となった。また外交では伝統的な孤立主義にもどって国際連盟にも参加しなかったが、ワシントン会議を招集したり、ドーズ案やヤング案などによってドイツの戦後復興を援助するなど、国際社会における影響力を高めた。
2) 繁栄の1920年代
アメリの好景気は自動車や家庭用電気製品を生産するあらたな産業の出現が影響していた。フォードシステムで知られる流れ作業方式による大量生産のしくみも普及し、大量生産と大量消費の時代が到来した。こうしたなかで自動車やミシン、電気掃除機などが家庭生活の中で入り込むとともに、広告の影響やクレジットによって大量に販売されるようになった。しかし、1920年代の後半になると、農民や労働者の収入はほとんど伸びず、購買力は低下していった。