第46 回世界史講座のまとめ③(世界恐慌)
1 世界恐慌のはじまり
大戦後、アメリカはドイツやイギリス、フランスなど西ヨーロッパに資金を提供し、世界経済をささえ、1920年代には繁栄を謳歌した。しかし、1920年代後半には西ヨーロッパ諸国の工業生産は回復し、植民地でも産業が発展したうえに、ソ連経済も発展し、世界工業生産は大きく伸びた。しかし、日本やヨーロッパの多くの国では貧富の差が大きいため、労働者や農民の購買力は伸びず、生産過剰の傾向が強まっていった。
1929年10月、ニューヨークの株式取引所で株価の大暴落がおきると、これがきっかけとなって、アメリカ国内では破産や倒産が続出し、また失業者も増大し、商業や貿易も不振におちいった。
当時のアメリカは資本主義世界の中心であり、大恐慌は他の国々の経済に深刻な影響を及ぼし、たちまち世界恐慌がはじまった。