第50回世界史講座のまとめ①(ドイツの降伏)
6 ドイツの降伏
1) 大西洋憲章
1941年8月、イギリス首相チャーチルとアメリカ大統領ローズヴェルトが大西洋上で会見して大西洋憲章を発表し、ファシズム諸国に対する対決と戦後の世界平和の原則を明らかにした。これは、国際連合憲章の基礎となった。
2) カイロ会談・テヘラン会談
1943年11月、アメリカ・イギリス・中国3国は、カイロ会談を開いて、日本の降伏、満州・台湾の中国返還、朝鮮の独立などを内容とするカイロ宣言を発表した。ついでアメリカ・イギリス・ソ連がテヘラン会談で、連合国の北フランス上陸作戦を決定した。
3) ドイツの降伏
1944年、連合軍はノルマンディー上陸作戦をおこない8月にはパリを解放し、ド・ゴール臨時政府が成立した。
ソ連軍も反撃を進めて東欧へ進行した。1945年2月、米英ソ3カ国の首脳は、ドイツの戦後処理に関するヤルタ協定を締結した。同時に秘密協定で千島列島と南樺太のソ連への引き渡しを条件に、ドイツ降伏の2~3ヶ月後にソ連が対日参戦することが決められた。この秘密協定が現在の日本の北方領土問題となったのである。なおヤルタ会談については、このブログの「ウクライナ・モルドバ旅行記(ヤルタ①)」を見て下さい。ヤルタ会談にまつわる興味深い話を書いています。
戦局は連合軍に圧倒的に有利になり、1945年4月にヒトラーが自殺し、翌5月にベルリンが陥落してドイツは無条件降伏した。