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ポーランド旅行記④(トルン③ 旧市庁舎の塔)

 私たち夫婦はコペルニクスの生家を見学した後、トルンの旧市庁舎にある塔に登った。ヨーロッパの国々には立派な旧市庁舎があり、どこの都市でも観光名所となっている。なぜヨーロッパにはこのような立派な旧市庁舎があるのか、それはヨーロッパの中世の時代に商工業者たちによってギルドが成立し、それを背景にして自治都市・自由都市が発展したからではないだろうか。ギルドのリーダーたちは豊かな経済力を使って立派な市庁舎を建て、自分たちの都市を守り発展させることができたからであろう。残念ながら日本にはこのような旧市庁舎はない。ヨーロッパ文化を代表するものに教会があるが、日本にもそれに匹敵するものとしてお寺や神社がある。しかし、日本には旧市庁舎のようなものはない。それは日本には自治都市・自由都市が発展しなかったからである。
 さて、旧市庁舎は午前中に添乗員さんの案内で散策していたので直ぐに見つけることができた。
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(旧市庁舎)
 旧市庁舎の塔に登るには、2人分の料金で22ズローチ、1人分では日本円で約400円かかった。ポーランドの物価を考えると少し高い気がした。螺旋階段をぐるぐる回ってやっと塔の頂上にたどり着いたが、塔から見えるトルンの町の景色は素晴らしく、疲れも吹っ飛んだ。
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(塔から見たトルンの町 中央に聖霊教会が見える)
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(中央に見える建物は、1891年に建てられた旧ポーランド王「アーサー」の別宅)
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(遠くに見える川がヴィスワ川)
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(旧市街の向こうに見える高層住宅地域が新市街)
 ヨーロッパの町は、観光地としての旧市街と多くの住民が暮らしている新市街とをはっきりと分けており、古い街並みがみごとに残されている。残念ながら日本の町には、このような区別がほとんどない。日本が誇る千年の都である京都であっても、新旧の建物が混然としている。
 塔の見学を終えて再び螺旋階段を降りてきたが、その時私の足はがくがくとしていた。日頃スポーツジムで足を鍛えていると自負していたが、まだまだ鍛え方が足りないと実感した。その後、私たち夫婦はお土産として町の名物で、ポーランド語で「ピエルニク」という名前のジンジャークッキーを買いに行った。このクッキーはショパンのお気に入りでもあり、彼がトルンを訪れた際に、大量にワルシャワへ郵送したといわれている。このクッキーを売っている専門店を添乗員さんが案内してくれていたので、直ぐに見つけることができた。ピエルニクを英語でジンジャークッキーというが、それはジンジャーつまり、生姜入りクッキーのことである。
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(ピエルニクの専門店)
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(お土産に買ったピエルニク)
by YAMATAKE1949 | 2015-02-14 10:20 | 旅行記