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第59回日本史講座のまとめ③(ロシア革命とシベリア出兵)

3 ロシア革命とシベリア出兵
1)ロシア革命
 戦争が長びくにつれ、ロシアでは、1917年3月、労働者や兵士らが皇帝の専制政治と戦争に反対して立ち上がり、ロマノフ王朝の皇帝専制政府が倒された。次いで11月には、レーニンを指導者とする世界最初の社会主義政権が樹立された。ソヴィエト政府は、無併合・無賠償の講和と民族自決の原則をとなえ、1918年、ドイツとの単独講和であるブレスト・リトフスク条約を結んだ。
2)シベリア出兵
 欧米列強は、資本主義を否定する社会主義政権の影響が自国や植民地におよぶのを恐れて、ソヴィエト政府を打倒するために軍事介入し、日本もこれに同調してシベリア出兵を行った。英・米・仏はソヴィエト政府に反対する反革命政権を支援するために出兵したが革命政権に敗れて、1920年に3か国は撤退したが、日本は1922年にソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)が成立した年までシベリアに駐留し、この間、約10億円の戦費をついやし、約3500人の死者を出して撤退した。
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(東京法令「日本史のアーカイブ」より)
3)第一次世界大戦の終結
 ロシア革命の成功は、アフガニスタンやエジプトなどのアジア・アフリカの植民地や従属国に民族解放運動の高まりをもたらすとともに、資本主義諸国の労働運動や農民運動などにも大きな影響を与えた。なかでも、敗色が濃厚になったドイツでは、1918年に革命が起こり、皇帝が退位して共和国がつくられ、連合国に降伏して第一次世界大戦は終結した。
4)第一次世界大戦の特徴
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(第一学習社「最新世界史図表」)より
 第一次世界大戦では飛行機・戦車・潜水艦・毒ガスなどの新兵器が使われ、予想をはるかに越えた長期戦となった。各国政府は国家統制を強めながら、自国民や産業だけでなく、植民地からも兵士や労働力を動員する総力戦となり、被害も、900万人にのぼる死者と2000万人の負傷者を出した。
 

by YAMATAKE1949 | 2017-05-17 09:24 | 日本史講座