モロッコ旅行記④
8月1日(月)私たちは、午前9時に集合し、バスでフェズの町を一望できる高台へと登った。その後、いよいよ迷宮として有名なメディナ(旧市街)へと向かった。
フェズは、モロッコ最初のアラブ王朝の都であった。第4代カリフ、アリーの子孫に当たるイドリス1世は、8世紀末、アッバース朝に反旗を翻して迫害され、モロッコに亡命してベルベル人の力を借りて、この地にイドリス朝を興した。そして、9世紀はじめに息子のイドリス2世は、フェズ川の西岸に新しい都を建設した。このとき、チュニジアのケロアンやスペインのコルドバから移住者をも受け入れた。城壁で囲んだ町の中心に壮大なモスクを造り、マドラサ(イスラム神学校)が次々に建てられた。フェズはその後、いくつかのアラブ王朝のもとで発展し続け、信仰、芸術、商業の面でもモロッコの中心として栄華を極める。
フェズの町
私たちは、先ず王宮の門を見学し、立派なブージュールド門を通って、いよいよメディナ(旧市街)に入った。
王宮の門
ブージュールド門(メディナの入り口)
メディナの中は、まさに迷路のようになっており、現地ガイドのフワットさんも何回も迷ったことがあったらしい。運搬手段としてロバとラバが使用されていた。
ラバが荷物を運んでいる。
狭く賑やかな迷宮のような路を入ると、そこには静かで、広々としたブーイナニアと呼ばれるマドラサ(神学校)があった。そこでは昔、少年たちがコーランを暗記するために、厳しい体罰が行われていたとガイドさんの説明があった。イスラムの神学校では、小さい時に先ずコーランを暗記させられ、成長してからコーランの意味を学んでいくというやり方だったらしい。
ブーイナニア神学校
神学校を訪れた後、メディナの中にある一般のお家を見学した。ここのご家庭のお父さんは、元気のいいかたで、ミントティーを我々にふるまってくれた。その時に、大きな砂糖の塊をみせてもらった。モロッコの人は大変甘いものが好きで、お茶にたくさんの砂糖を入れて飲むので、大きな塊の砂糖もすぐになくなるという話だ。お茶の後、民族楽器の太鼓を出してきて、われわれのために演奏してくれた。
一般家庭でお茶を飲むところ(大きな砂糖の塊が見える。)
一般家庭を見学した後、メディナの中のレストランで昼食をとった。その後、革なめし場を見学した。ここは大変くさいので臭いを紛らわすために1人ずつミントの葉っぱを持たされて、屋上へと上がった。屋上で革の造り方の説明があったが、よく理解できなかった。ここでは革製品の販売もしていた。
屋上から見た革なめし場
革なめし場を見学したあと、メディナをあとにして、バスで陶器の工場を見学した。ここで、お土産にミニチュアのタジン鍋を購入した。
陶器の工場
陶器の工場(色つけをしている)
陶器工場見学後、早い目にフェズのホテルに戻った。