生活文化の世界史(砂糖の世界史③)

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(岩波ジュニア新書「砂糖の世界史」より)
6) 三角貿易
 ヨーロッパ人は、「世界商品」となった砂糖が目的で、大金を投じてカリブ海にプランテーションを作りました。そのプランテーションで働かせる労働力として、アフリカの奴隷を猛烈な勢いで導入しました。ですから、奴隷貿易と砂糖の輸入貿易とは、はじめから結びついていたのです。例えば、イギリスのリヴァプールを出発した奴隷貿易船は、奴隷と交換するために、アフリカの黒人王国が求める鉄砲やガラス玉、綿織物などを持っていきました。それらを西アフリカで、奴隷と交換したわけです。ついで、獲得した奴隷を南北アメリカやカリブ海域で売り、砂糖(まれに綿花)を獲得して、母港に帰るのでした。この間、二ヶ月の航海でしたが、このひとつづきの貿易を、歴史家は「三角貿易」と呼びます。奴隷貿易を中心とする三角貿易によって、アフリカ・ヨーロッパ・アメリカの三大陸は、はじめて本格的に結び付けられたのです。
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(岩波ジュニア新書「砂糖の世界史」より)
7) 砂糖が「世界商品」となった理由
  ある研究者によると、砂糖には、一般に五種類の用法があったことになっています。薬品、装飾品(デコレーション)、香料、甘味料、保存料の五つの用法というわけです。このうち最初の二つの用法は、明らかに、まだ砂糖が貴重品であった時代に合った使い方です。
 現在、結婚披露宴で新郎新婦によってウエディングケーキをカットするという風習がありますが、この風習の由来も砂糖からきているといわれています。まだ、砂糖が貴重品であった時代、貴族のパーティーでディナーを食べた後に砂糖でつくられたお城などの装飾品をみんなで鑑賞して楽しんだ。そのあとで、その砂糖でつくられた装飾品をカットして皆にふるまわれた。いつしか砂糖装飾品のかわりに装飾されたケーキをカットして皆にふるまうという風習となったのである。
 問 18世紀に入ると砂糖の需要が特にイギリスで飛躍的に伸びていきましたがそれはなぜでしょうか。
 答 イギリスなどでお茶に砂糖を入れるようになり、砂糖の需要が飛躍的に伸びていったのです。
                 参考文献  川北 稔 著 「砂糖の世界史」(岩波ジュニア新書)
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by YAMATAKE1949 | 2013-09-03 09:40 | 授業実践 | Comments(2)
Commented by あきこ at 2013-10-18 15:28 x
ウェディングケーキの由来に驚きと納得!!
次は何を読もうかなぁ‥‥。
Commented by YAMATAKE1949 at 2013-10-19 08:23
日本でも昔は結婚式に砂糖を鯛の形にして引き出物にしていたのを思い出しました。