世界史演習⑩(朝鮮史7)

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(ハンリム出版社「韓国の歴史」より)
3) 豊臣秀吉の侵略(壬辰・丁酉の倭乱)と清軍の侵略(丙子胡乱)
 日本全土を統一した豊臣秀吉は、明を征服するという口実で朝鮮に派兵した。陸戦では朝鮮半島を席巻したが、海戦では李舜臣が考案した「亀甲船」を主軸とする水軍により完敗し、一旦和議が成立した。しかし、3年後には再び侵略が始まった。戦争は秀吉の死によって終わったが、7年間にわたる侵略戦争は、朝鮮に莫大な損失と犠牲を負わせたが、これを倭乱と呼ぶ。韓国のアンケート調査によると、日本人で一番嫌いな人物が豊臣秀吉であるという。この侵略によって朝鮮では、掠奪と殺戮によって国土の荒廃と国民の疲弊がいかに大きかったかがわかる。
 一方、17世紀はじめ中国では明が衰退すると、中国東北地方(満州)にいた女真族が勢力を拡大して清朝を樹立した。 清は朝鮮に対して君臣の礼を要求したが朝鮮はこれを拒絶するや、20万の大軍を率いて侵入してきた。結局朝鮮は屈辱的な講話を結ばざるを得なかったがこれを胡乱と呼ぶ。
4)社会経済の発達
 倭乱や胡乱によって国土は荒廃したが、17世紀後半になると農業生産力はようやく発展していった。17世紀末には稲と麦の二毛作も行われ、タバコや人参などの商品作物や綿・麻・絹布・紙などの家内手工業製品を売って貨幣を手に入れるなどの商品貨幣経済が発達した。
 富農は、貧農の土地を手に入れて庶民地主と呼ばれるような、両班地主のように中央権力に依存しない地主に成長していった。また、豊かになった商人がお金で両班の身分を買うというように、封建的な身分制度が崩れていった。
 一方、商品貨幣経済の発達は貧富の差を拡大し、19世紀には各地で農民反乱が激化していった。
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(ハンリム出版社「韓国の歴史」より)
5)李朝文化
  朝鮮の文化は15世紀の初め世宗の時代から大いに隆盛したが、民族史上最も重要な文化的業績は、ハングルの作成である。韓国は、それまで固有の文字を持たず中国の漢字を使ってきた。世宗は韓国の言語に適し、誰もが習いやすく書きやすい独自の文字をつくるために、学者を集めて研究させてついに28字の表音文字からなる「訓民正音」、すなわちハングルを作成した。
 一方、経済の発展と政治の流動化は、思想的刺激となって新しい質の文化を生み出した。それが実学思想である。旧来の学問が、抽象的儀礼論議に終始したのとは対照的に、実学派は、自然と社会への現実的関心をもち、合理的・科学的思考を深めていった。それで「事実求是」学派略して実学派と呼ばれるようになるのである。18世紀以降、政治学・経済学・医学など幅広い分野で実学思想が発達した。また、ハングルの広がりは、「春香伝」のような小説が普及するなど、庶民文化を促した。
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(ハンリム出版社「韓国の歴史」より)
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by YAMATAKE1949 | 2013-09-26 10:51 | 授業実践 | Comments(0)