人気ブログランキング | 話題のタグを見る

中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)

第7日目(観光6日目)2月2日(日)
 私たちは午前8時にプラハのホテルを出発し、世界遺産に登録されているクトナーホラへと向かった。プラハから東へ約65㎞、バスで約1時間の行程である。
 プラハの現地ガイドさんはアンジェラさんという名前で、父親が日本人、母親がチェコ人の41歳の女性である。
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_8283967.jpg
(現地ガイドのアンジェラさん)
 写真の中でアンジェラさんが持っている人形は、「クルテク」という名前のモグラでチェコを代表する国民的アニメのキャラクターである。私たち夫婦は、孫のお土産に帰りの空港の売店でこの「クルテク」を買った。
 アンジェラさんによると、1週間前のチェコはマイナス17度で大変寒かったとのことだ。チェコは北緯50度で北海道よりも北に位置している。面積は日本の約5分1で、北海道の面積と同じくらいだ。プラハの人口は120万人、チェコ全部では1020万人。ボヘミア・モラヴィア・シレジア地方より成り立っている。自動車・ガラス・ビールなどの産業が盛んで、自動車ではシュコダというメーカーが有名である。国民の6~7割がシュコダに乗っている。また、ビールの国民一人当たりの年間消費量が世界一である。私もチェコでビールを飲んだが、本当においしかった。チェコのレストランや飲み屋などでは生ビールしか出さない。だから出されるビールの種類は限られているとのことだ。
 私たちのバスは午前9時頃にクトナーホラ市郊外にあるセドレツに到着した。私たちが最初に見たのは聖母マリア大聖堂である。
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_954520.jpg
(聖母マリア大聖堂)
 この大聖堂は1300年頃、ロマネスク式の教会に代わって建てられた。13末~14世紀のものとしてはチェコで最大のゴシック様式の聖堂である。1700年には、バロック風ゴシック様式で増築され、貴重な建築物として世界遺産となった。
 チェコが社会主義の時代に宗教が否定されたため、タバコ工場となりこの大聖堂は荒れ果ててしまった。現地ガイドのアンジェラさんによると、大聖堂に隣接している建物がフィリップモリスのたばこ工場だ。
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_10562994.jpg
(大聖堂に隣接するたばこ工場)
 大聖堂の隣にある墓地教会は有名で、教会内部には4万人もの僧侶の骨で作られた装飾品で飾られている。聖母マリア大聖堂も墓地教会もツアーの見学コースには入っていないので、外観だけを見て、再びバスで聖バルボラ大聖堂へと向かった。バスは20分足らずで目的地に着いた。
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_11122720.jpg
(聖バルボラ大聖堂)
 私たちは大聖堂に入ろうとしたが、鍵がかかって入れない。アンジェラさんが携帯電話で連絡してくれたがなかなか管理人が現れない。そこで、大聖堂の周りの景色について説明してくれた。
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_1130533.jpg
(大聖堂に通じる道)
 この道路はプラハにあるカレル橋をモデルとして造られたものである。写真の右側には聖人たちの石像が立っている。)
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_1135651.jpg
(カレル橋に似せた石像)
中央ヨーロッパ旅行記28(チェコ クトナーホラ①)_a0226578_11385440.jpg
(聖ヤコブ教会)
 この教会は14世紀初頭に建設が始められた。もともと二つの塔を建設する予定であったが、教会の立つ土地は、その下が坑道になっており、二つ目の塔建設に必要な地盤を確保するのが不可能だった。そのため塔は一つとなってしまった。塔の高さは86mもあり、これにちなんでこの教会は「高い教会」と呼ばれた。
 ようやく管理人らしき人がゆっくりと歩いて門を開けてくれた。アンジェラさんによると社会主義時代の悪しき慣習がまだ残っているとのことである。
 
 
by YAMATAKE1949 | 2014-03-13 11:53 | 旅行記